北海道大学病院 救命救急センター | 北海道大学大学院医学研究院 侵襲制御医学分野 救急医学教室

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研修報告~ENLS~2019.6.12

ENLS

今回神経救急学会とENLS(Emergency Neurological Life Support)コースを受講しに大阪の高槻市に行きましたのでその報告です。

ENLSコースはNeurocritical Care Society(NCS)で開発されたさまざまな神経救急傷病者における最初の1時間に行うべき評価と治療を重点的に学習するコースです。

午前中は西日本で警報が出るくらいの大雨だったようですが、午後の飛行機には影響は無く無事到着。炭酸風呂という全国的には珍しいお風呂がある天然温泉付きのホテルに泊まりました。炭酸泉の効果はヨーロッパでは古くから研究されており、炭酸は皮膚から吸収されやすく血管拡張作用とボーア効果による酸素供給が期待されるといった内容でした。ボーアと聞いてBoAを先に思い出した人は40歳台くらいでしょうか。Hb酸素解離曲線のアレのことです。弱炭酸水に入っているような軽いシャワシャワ感があり皮膚には気泡がつき、湯に浸かった部分は赤くなり、血管が開いているんだろうなと実感しました。ただ小生は途中で気になったことに、CO2が吸収されるのなら肺機能が落ちていたらCO2ナルコーシスにならないのだろうか、という点です。「温泉に入浴する度にCO2ナルコーシスによる意識障害を繰り返し搬送された一例」。まぁそんなに血中CO2濃度が上がるわけではないんでしょうね。

ENLSコースは全14のテーマを1日で一気に学ぶのでハードです。お腹もすきます。夜ご飯は、これまでなかなか大阪に行く機会に恵まれ無かったため広島出身の小生としては本場の「関西風」お好み焼きを食べに行きました。ちなみに広島ではお好み焼きと言えばキャベツ、もやし、豚肉、焼きそばの層状構造の「広島風お好み焼き」を指し、具を混ぜて焼くお好み焼きは「関西風お好み焼き」と表現します。なので、我が家では「今日の晩御飯がお好み焼きだよ」というと小生が作ったお好み焼き(注:世間でいう広島風お好み焼き)となります。子供らがお好み焼きをどう認識していくのか楽しみです。それと、広島に行った際には「広島風」と断る必要はありません。Do in Hiroshima as Hiroshimans do.です。

ということで、「関西風」お好み焼きを食べに行きました。小麦でなく米粉を使用しており素材にこだわったお好み焼き屋で、ふんわりとして柔らかく美味しかったです。たぶん空気を混ぜるのがポイントなんでしょう。ソースも馴染みのあるオタフクソースとは味が異なる印象(注:企業秘密で中身は不明)で、その点も美味しく感じたアクセントだったのかもしれません。ソースには地域性があるようで、広島ではオタフク、北海道や関東ではブルドック、東海ではコーミなどと、地域によってシェアが変わるみたいで、飲み会のネタや新たな出会いのきっかけになるかもしれません。是非お試しを。

今回学んだことを反芻し、明日からの診療に役立つように心がけたいです。