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業績紹介

Hayakawa M, Thromb Haemost. 2017 117:851-859.2017.8.16

photo早川

Pharmacokinetics of recombinant human soluble thrombomodulin in disseminated intravascular coagulation patients with acute renal dysfunction.
Hayakawa M, Kushimoto S, Watanabe E, Goto K, Suzuki Y, Kotani T, Kiguchi T, Yatabe T, Tagawa J, Komatsu F, Gando S.
Thromb Haemost. 2017 May 3;117(5):851-859.
doi: 10.1160/TH16-07-0547.
PMID: 28229162

論文へのリンク(外部サイト)

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5442600
https://th.schattauer.de/en/contents/archive/issue/2480/manuscript/27236.html

著者コメント

2012年にShockに掲載された北大単独でのリコモジュリンの薬物動態の検討(Shock. 2012 37:569-73. PMID: 22552020)を、多施設で、もっと本格的に行った論文です。急性腎不全があってもリコモジュリンの投与量は減らす必要はなさそうです。

論文要旨

【はじめに】リコモジュリンは、日本の臨床現場で広く使用されているDIC治療薬である。健常成人での検討では、腎排泄型の薬剤とされているため、腎機能低下を合併したDIC患者では、減量が必要であるとされている。しかし、実際の腎障害を合併したDIC患者でのリコモジュリンの薬物動態は明らかではない。
【方法】オープンラベル、多施設共同前向きで、DIC患者を対象にリコモジュリンの薬物動態と安全性を調査した。リコモジュリンは、130もしくは380U/kg/dayを6日間投与した。投与量の設定は、各主治医の判断とした。
【結果】3人が対象となった。リコモジュリンの尿中排泄率は、24時間Ccrと強く相関していた。全身クリアランスは24時間Ccrと弱く相関していた。しかし、血漿中濃度は腎機能の影響をあまり受けていなかった。
【結語】リコモジュリンの血漿中濃度は、患者の腎機能が異なっていても、大きく変わることはない。