丸藤哲 Thrombosis Medicine 2014; 4: 5-14 & 15-192014.10.15

神経内分泌・自律神経反応と炎症反応
丸藤 哲, 和田 剛志
Thrombosis Medicine 2014 Mar;4(1): 5-14.
医中誌ID:2014144070
神経内分泌・自律神経反応と凝固線溶反応
丸藤 哲, 和田 剛志
Thrombosis Medicine 2014 Mar;4(1): 15-19.
医中誌ID:2014144071
論文へのリンク(外部サイト)
http://mol.medicalonline.jp/library/journal/download?GoodsID=ae6thmed/2014/000401/003&name=0015-0019j&UserID=133.87.97.184&base=jamas_pdf
http://mol.medicalonline.jp/library/journal/download?GoodsID=ae6thmed/2014/000401/002&name=0005-0014j&UserID=133.87.97.184&base=jamas_pdf
著者コメント
神経内分泌・自律神経反応と炎症・凝固反応の連関をまとめた、多分日本語では一番詳細な総説だと自負しております。
Coagulation & Inflammation 2008; 2:7-12.(日本語)と合わせて読むと理解が深まります。
論文要旨
炎症・凝固反応連関は1990年代後半に確認されその橋渡しにprotease-activated receptorが関与している事が知られています。2000年代に入り、神経内分泌・自律神経と炎症反応、そして凝固線溶反応との連関の詳細が検討されました。神経内分泌・自律神経反応と炎症反応は迷走神経を介して深く連関し、その回路を炎症反射(inflammatory reflex)と呼称し、その遠心性経路がコリン作動性抗炎症反応経路(cholinergic anti-iflammatory pathway)です。この経路から分泌されるアセチルコリンはマクロファージに発現するα7-ニコチン性アセチルコリン受容体(α7nAchR)に結合し、STAT3/SOCS3回路による情報伝達を経由して転写因子NFκBのリン酸化・核内移行を制御して炎症性サイトカインの発現誘導を抑制します。この経路と情報伝達が最近解明されましたが、ここに図1(炎症反射)、図2(α7nAchRの情報伝達経路)として転載します。詳細は論文を参考にして下さい。

