北海道大学病院 救急科 | 北海道大学 大学院医学研究科 侵襲制御医学講座 救急医学分野

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業績紹介

Tsuchida T, Ura S, Yabe I. Case Rep Neurol. 2023 Mar 15.2023.3.29

photo土田

Efficacy of Intravenous Immunoglobulins against Chronic Lymphocytic Inflammation with Pontine Perivascular Enhancement Responsive to Steroids: A Case Report.
Takumi Tsuchida, Shigehisa Ura, Ichiro Yabe.
Case Rep Neurol. 2023 Mar 15;15(1):48-53.
DOI: 10.1159/000529121.
PMID: 36938308.

論文へのリンク(外部サイト)

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36938308/
https://www.karger.com/Article/FullText/529121

著者コメント

私が旭川日赤の脳神経内科で研鑽を積んでいた時代に経験した症例の報告です。私の恩師、浦先生にご指導いただき矢部教授とともに発表させていただきました。浦先生は意識障害という理由で、痙攣重責、髄膜炎、脳卒中のみならず、アルコール使用障害、敗血症、内分泌疾患など明らかな神経疾患以外も厭わずに救急外来から多くの患者さんを受け入れていました。そういうわけで浦先生の脳神経内科は他科からの厚い信頼があり、多くの研修医が浦先生の影響で脳神経内科に興味をもち、北大脳神経内科に入局しています。
私も多くの研修医たちと同様に浦先生とその環境に惹かれて、変則的ではありますが初期臨床研修後の1年間を脳神経内科で勉強させていただく決断をしました。学生の時から救急医を志していた私にとって回り道と思われたその決断は本当に正しいものでした。私は脳神経内科の1年間で、神経疾患だけでなく、多くの救急疾患の治療法を学ぶことができました。そして、ALSをはじめとする神経変性疾患の患者さんへのICや、治療法、リハビリのことなど、救急医になった今では経験できないことをたくさん学びました。
脳神経内科での経験は私の医師人生の礎であり、財産となっています。私も浦先生のように他科の先生や患者さんから信頼していただけるような救急医になりたいと思っています。

論文要旨

CLIPPERSは、脳幹に好発する中枢神経系の炎症性疾患である。ステロイド投与以外の治療法はほとんど報告されておらず、標準的な代替治療法はない。本報告例では、ステロイドの減量により再燃した症状に対して経静脈的免疫グロブリン(IVIg)療法を行ったが臨床的な改善は見られなかった。その後、症状はステロイドパルス療法(IVMP)によって速やかに軽快した。IVIgはCLIPPERSの急性期症状に対しての効果に乏しかった。