北海道大学病院 救急科 | 北海道大学 大学院医学研究科 侵襲制御医学講座 救急医学分野

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業績紹介

Tsuchida T and Hayakawa M. BMC Emerg Med 22, 198. 2022 December 11.2022.12.15

photo土田

Author Response Letter: “Correspondence: Is there an association between centre volume and survival or neurological outcomes among out-of-hospital cardiac arrest patients?”
Tsuchida T and Hayakawa M.
BMC Emerg Med 22, 198 (2022).
https://doi.org/10.1186/s12873-022-00744-z

論文へのリンク(外部サイト)

https://bmcemergmed.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12873-022-00744-z

著者コメント

今年発表した論文に対して、レターをいただいたため、そのレターに対する著者コメントです。今まで自分の論文にコメントをいただいたことがありませんでしたので、大変光栄な機会でした。異国で活躍されている専門の研究者からのコメントにより、原著論文の考察がより強固になり、研究の価値を高めることができました。
これからも専門の先生方の目に留まるような研究結果を発表し続けたいと思います。

論文要旨

土田らの研究では、院外心停止(OHCA)患者の神経学的予後において、大規模病院の小規模病院に対する優位性は集団全体としては認められなかった。この結果は、以前のいくつかの研究とは相反する結果であった。Gohらは異なる結果の原因は病院の特性によるものであるとコメントしている。日本では心停止患者の搬送先になる病院のほぼ全てで高度な医療(PCI、TTM、ECMO)の提供が可能である。したがって、土田らの研究では病院間の特性や機能に有意差がなかった。外国で行われた研究で大規模施設への搬送が予後良好因子となっているのは、その国の医療資源の集約化が影響している可能性がある。すなわち、大規模施設に高度な設備が集中している地域では、OHCA患者の搬送数が多い施設ほど予後が良好である可能性が高い。一方で、土田らは病院到着前に自己心拍再開したOHCA患者の神経学的予後良好の頻度は、大規模施設の方が小規模施設よりも高いと報告している。この結果は、病院の規模、つまり多数のOHCA患者を治療した経験は、OHCA患者の神経学的予後にある程度良い影響を及ぼす可能性を示唆している。
今後の研究において、OHCA患者の搬送数がOHCA患者の予後に与える影響を正確に調べるには、Gohらが提案するように24時間365日対応のPCI、TTM、ECMOなどの心停止蘇生後管理の条件を一致させることが必要である。