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業績紹介

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Tsuchida T, et al. Front Med (Lausanne). 2021 Apr 30; 8:651832.2021.5.29

photo土田

Coagulopathy Induced by Veno-Arterial Extracorporeal Membrane Oxygenation Is Associated With a Poor Outcome in Patients With Out-of-Hospital Cardiac Arrest.
Tsuchida T, Wada T, Gando S.
Front Med (Lausanne). 2021 Apr 30; 8:651832.
doi: 10.3389/fmed.2021.651832. eCollection 2021.
PMID: 34017845

論文へのリンク(外部サイト)

https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fmed.2021.651832/full
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34017845/

著者コメント

心停止患者における体外式膜型人工肺(VA-ECMO)の使用が増加しているが、心停止蘇生後患者の予後は改善していない。心肺蘇生にVA-ECMOを使用した患者では、通常の心停止後症候群(PCAS)に加えて、VA-ECMO循環による全身性炎症反応と凝固活性化が生じる。
この論文では、VA-ECMOによって引き起こされる凝固線溶反応を評価し、心停止蘇生後患者における予後不良の予測因子を特定することを目的としている。

論文要旨

心停止目撃のあるPCAS患者151例を分析した。PCAS患者に対するVA-ECMOの影響を評価するために、VA-ECMOを使用した患者(VA-ECMO+群)と使用しなかった患者(VA-ECMO-群)の間で、病院到着前の予後因子で調整した傾向スコアマッチング行った。また、VA-ECMO+群でのサブ解析を行った。
傾向スコアマッチングを用いた解析では、VA-ECMO+群がVA-ECMO-群に比べて重度の凝固障害を生じていた。VA-ECMO+群におけるサブ解析では、生存者と非生存者の間で、プロトロンビン時間比、フィブリノーゲン値、アンチトロンビン活性、および乳酸値に有意差を認めた。特に、入院72時間後までのプロトロンビン時間比の最小値とアンチトロンビンの最大値は、患者の予後と強く相関していた。
本研究では、VA-ECMOを使用したPCAS患者で有意な凝固障害が観察された。特に、VA-ECMOを使用した患者では、入院72時間後までのプロトロンビン時間比の最小値とアンチトロンビン活性の最大値は患者の予後不良と強く相関していた。これらの結果は、VA-ECMOにより誘発性された凝固障害が、有望な治療標的となり得ることを示唆している。

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