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Tsuchida T, et al. Sci Rep. 2024 Aug 13;14(1):18745.2024.8.26
Simultaneous prognostic score validation in patients with out-of-hospital cardiac arrest by a post-hoc analysis based on national multicenter registry.
Tsuchida T, Ono K, Takahashi M, Hayamizu M, Mizugaki A, Maekawa K, Wada T, Hayakawa M.
Sci Rep. 2024 Aug 13;14(1):18745.
DOI: 10.1038/s41598-024-69815-4
論文へのリンク(外部サイト)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39138314/
https://www.nature.com/articles/s41598-024-69815-4
著者コメント
院外心停止患者の予後予測スコアシステムを検証した以前の研究テーマを多施設レジストリデータを用いて再度解析した論文です。前回の単施設での結果と同じくNULL-PLEASEスコアの有用性が明らかとなりました。一貫性のある結果を出すことができ、以前の研究結果も間違っていないことが確認できたので嬉しく思っています。
今回の論文でもいつも統計解析でお世話になっている大野先生をはじめ、多くの先生方にご協力いただいて掲載までに至りました。今回もご協力ありがとうございました。
論文要旨
本研究ではOHCA、MIRACLE2、CAHP、rCAST、NULL-PLEASEスコアを対象とした。アウトカムは心停止30日後の神経学的転帰とした。各スコアの識別能力は、ROC曲線の曲線下面積(AUC)によって評価した。
対象は、院外心停止後に蘇生されて入院した11,924人の成人患者であった。良好な神経学的転帰に対するOHCA、MIRACLE2、CAHP、rCAST、NULL-PLEASEスコアのAUCは、それぞれ0.713、0.727、0.785、0.761、0.831であった。CAHPとNULL-PLEASEスコアは他のスコアより有意に精度が高かった。CAHPスコアとNULL-PLEASEスコアの間に有意差はなかった。特にNULL-PLEASEスコアは、他のスコアリングシステムと比較して、院外心停止患者の良好な神経学的予後の判別に関して有意に優れていた。