業績紹介

Wada T. J Intensive Care. 2015; 3:22.

Pharmacokinetics and the optimal regimen for levofloxacin in critically ill patients receiving continuous hemodiafiltration.
Wada T, Kobayashi M, Ono Y, Mizugaki A, Katabami K, Maekawa K, Miyamoto D, Yanagida Y, Hayakawa M, Sawamura A, Iseki K, Gando S.
J Intensive Care. 2015 May 8;3(1):22.
doi: 10.1186/s40560-015-0089-0
PMID: 25992293

photo和田

論文へのリンク(外部サイト)

http://www.jintensivecare.com/content/3/1/22
http://www.jintensivecare.com/content/pdf/s40560-015-0089-0.pdf

著者コメント

過去に在籍していた先生から引き継いだ研究です。薬学部の小林正紀先生らにもご協力いただき、Letter to the editorですが英文論文という形でpublishできて正直ホッとしています。当科ではnon-renal indicationでCRRTを行うことはほとんどなく、その際はLVFX250-500mg/dayの投与で十分のようですが、ある程度クレアチニンクリアランスが保たれている症例では本論文で示す式を参考に投与量調整が必要なことがわかりました。

論文要旨

【背景】抗菌薬の有用性、安全性などの観点からPharmacokinetics(PK)という概念が注目されている。CHDF施行中のLevofloxacin(LVFX)のPKを検討し、腎機能とCHDFの設定条件に合わせた薬剤の投与方法を検討した。
【方法】<In vivo>CHDF施行中の4名のLVFX500mg投与直前、投与1, 2, 6, 12, 24時間後に血液サンプルを採取しLVFXの血中濃度を測定した。<In vitro>水系実験系を作成し、透析液量(QD)とろ過量(QF)を0, 1, 2l/hとし、膜前とろ液のLVFX濃度を測定することでCHDFのクリアランス(CL)CLCHDFを決定した。
【結果】In vivo実験の血中濃度推移解析から、全体CLの平均は7.63l/hであった(図)。In vitro実験から、LVFX CLCHDF=0.93(QD+QF)であるが示された。過去の報告と本研究結果から、CLtotal (l/h)= 0.0836×CLCre (ml/min)+ 0.013×body weight (kg)+ 0.94(QD+QF) (l/h)で算出可能である。
【考察・結語】十分なLVFXの抗菌活性を得るには、50×LVFX CLtotalのLVFX投与量が必要であるが、LVFX CLtotal= CLvivo+CLCHDFであることから、LVFXの適正投与量決定にはクレアチニンCLやCHDF施行条件を十分に考慮に入れる必要がある。