業績紹介

和田剛志 救急・集中治療 2014; 26: 824-828.

徹底ガイド DICのすべて2014-15 心停止後症候群
和田 剛志
救急・集中治療 2014; 26: 824-828.
医中誌ID:2014296375

photo和田

論文へのリンク(外部サイト)

http://www.sogo-igaku.co.jp/eshopdo/refer/vid529.html

著者コメント

救急・集中治療に従事する医師が一度は手に取る「救急・集中治療」ですが、当科丸藤教授が編集されている「DICのすべて」が数年ぶりに改定され、今回「心停止後症候群」という項が追加になりました。
2008年に国際蘇生連絡協議会(International Liaison Committee on Resuscitation: ILCOR)は、心停止後症候群(post-cardiac arrest syndrome: PCAS)という概念を発表しましたが、その病態の中心は、循環停止による虚血と心拍再開による再灌流障害です。過去にPCASは、その病態が敗血症と類似していることから「sepsis-like syndrome」とも称され、虚血/再灌流障害と凝固線溶異常に関する報告も散見されます。論文中にも記載していますが、PCASに合併する凝固障害の病態にはplasminogen activator inhibitor-1(PAI-1)が重要な役割を果たしているようです。引用文献の一つである、Wada T, et al: Thromb Res 132:e64-69, 2013も合わせて読んでいただくと理解が深まるかと思います。
PCASについて簡単に概説し、その構成要素であるpost-cardiar arrest brain injuryの病態にsystemic ischemia/reperfusion responseが深くかかわっている可能性についても論述しました。PCASに合併する凝固線溶異常病態の解明が、PCASの新たな治療法開発につながれば、と考えています。

論文要旨