業績紹介

Hayakawa M, Shock. 2016 46:623-631.

Antithrombin Supplementation and Mortality in Sepsis-Induced Disseminated Intravascular Coagulation: A Multicenter Retrospective Observational Study.
Hayakawa M, Kudo D, Saito S, Uchino S, Yamakawa K, Iizuka Y, Sanui M, Takimoto K, Mayumi T, Ono K, Azuhata T, Ito F, Yoshihiro S, Hayakawa K, Nakashima T, Ogura T, Noda E, Nakamura Y, Sekine R, Yoshikawa Y, Sekino M, Ueno K, Okuda Y, Watanabe M, Tampo A, Saito N, Kitai Y, Takahashi H, Kobayashi I, Kondo Y, Matsunaga W, Nachi S, Miike T, Takahashi H, Takauji S, Umakoshi K, Todaka T, Kodaira H, Andoh K, Kasai T, Iwashita Y, Arai H, Murata M, Yamane M, Shiga K, Hori N.
Shock. 2016 Dec;46(6):623-631.
PMID: 27548460

photo早川

論文へのリンク(外部サイト)

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27548460
http://journals.lww.com/shockjournal/pages/articleviewer.aspx?year=2016&issue=12000&article=00004&type=abstract

著者コメント

前回ご紹介したリコモジュリンの投与効果や疫学的な報告に続く、Japan-Septic DIC studyの私が書き上げた3つ目の報告です。今回は、アンチトロンビン製剤の効果を検証しています。リコモジュリンの報告と、同じ手法を用いて解析していますが、あまりスッキリした結果は示せませんでした。でも、まあ、効果があると考えてよいかと思っています。

論文要旨

【目的】敗血症性DICに対するアンチトロンビン製剤(TM)の投与効果を検証する。
【方法】2011年1月から2013年12月の3年間にsevere sepsis/septic shockを理由にICUに入室した3195名から、敗血症性DICを呈した患者1784名を抽出し、傾向スコア解析を用いて、アンチトロンビン投与群(AT群715名)、非投与群(Control群1069名)の予後を比較した。
【結果】IPTWでは、統計学的有意差をもって院内死亡率の改善を認めていた(Odds ratio,748 [95%CI 0.572-0.978], P = 0.034)。しかし、層別化およびマッチングを実施した傾向スコア解析では、死亡率の改善傾向を認めるのみで統計学的有意差は認めなかった。生存時間解析では、入室早期の生存率の改善を認めていた(P=0.007)。
【結語】統計学的な堅牢性は伴わないものの、AT投与により、敗血症性DIC患者の院内死亡率を改善できる可能性がある。