業績紹介

Hayakawa M, Thromb Haemost. 2016 115:1157-66.

Recombinant human soluble thrombomodulin and mortality in sepsis-induced disseminated intravascular coagulation. A multicentre retrospective study.
Hayakawa M, Yamakawa K, Saito S, Uchino S, Kudo D, Iizuka Y, Sanui M, Takimoto K, Mayumi T, Ono K; Japan Septic Disseminated Intravascular Coagulation (JSEPTIC DIC) study group.
Thromb Haemost. 2016 Jun 2;115(6):1157-66.
doi: 10.1160/TH15-12-0987.
PMID: 26939575

photo早川

論文へのリンク(外部サイト)

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26939575
https://th.schattauer.de/en/contents/archive/issue/2345/manuscript/25620.html

著者コメント

全国40施設のICUの先生方にご協力いただき、3195症例の重症敗血症のデータを収集し解析したJapan-Septic DIC studyの1つ目の論文です。臨床や研究の実働部隊の先生方に、直接ご参加いただき出来上がったデータセットをもとに、リコモジュリンの効果を検証しています。大学病院だけではなく市中病院も参加していますし、救命センターICUだけではなく院内ICUも参加しています。DIC治療に関しても積極的に施行している施設だけではなく、DIC治療は実施しない施設も参加している、本当にバラエティーに富んだ研究でした。

論文要旨

【目的】敗血症性DICに対するトロンボモジュリン製剤(TM)の投与効果を検証する。
【方法と結果】2011年1月から2013年12月の3年間にsevere sepsis/septic shockを理由にICUに入室した3195名から、DIC患者1847名を選択した。このうち、645名にTMが投与され(TM群)、1202名にはTMが投与されていなかった(Control群)。施設情報、患者背景、治療内容を使用したpropensity scoreを算出し、propensity score matching解析を実施し466組のペアが作成された。院内死亡率に対するオッズ比は、0.717(95%CI: 0.547-0.940, P=0.0161)であった。生存時間の比較では、ハザード比0.762(95%CI, 0.615-0.943, P=0.0125)であった。TM群での輸血量の増加は認めていなかった。処置を要する出血はControl群の1.3%に対し、TM群は2.8%と増加していたが、統計学的な差は認めなかった(P=0.1627)。
【結語】敗血症性DICに対するTMの投与は死亡率の低下と関係していた。