業績紹介

Hayakawa M. Journal of Intensive Care 2014, 2:53

Effects of Rikkunshito (traditional Japanese medicine) on enteral feeding and the plasma ghrelin level in critically ill patients: a pilot study
Mineji Hayakawa, Yuichi Ono, Takeshi Wada, Yuichiro Yanagida, Atsushi Sawamura, Hiroshi Takeda and Satoshi Gando
Journal of Intensive Care 2014, 2:53
doi: 10.1186/s40560-014-0053-4

photo早川

論文へのリンク(外部サイト)

http://www.jintensivecare.com/content/2/1/53

著者コメント

重症患者における経腸栄養の有用性は明らかですが、胃の蠕動運動低下により、経腸影響の確立に難渋することも多々あります。その際の選択肢の一つとして、六君子湯があります。消化器内科領域での検討/報告は多いようですが、集中治療領域での有用性を示せた報告は初めてではないかと思っています。
集中治療×経腸栄養×漢方というマニアックな論文ですが、お読みください。

論文要旨

【はじめに】経腸栄養は救急/集中治療領域において重要な役割を担っているが、胃の排泄能の低下により、その確立には難渋することが多い。その対策として、プリンペランやエリスロマイシンなどの薬剤が使用されることが多い。漢方薬である六君子湯も、胃の排泄能の改善目的に用いられていることが多いが、そのデータは不十分である。
【目的】ICU患者における六君子湯の効果を検証する。
【方法と結果】二重盲検ランダム化比較試験。23人のICU患者を無作為にプリンペラン群(13人)と六君子湯群(10人)に割り付けた。各薬剤を投与しつつ、プロトコルに沿って経腸栄養の投与量を増加させた。活性化グレリンの血中濃度は、六君子湯群で有意に増加を認めていた。目標の投与量の50%に到達するまでの日数は六君子湯群で有意に早かったが、100%投与量に達成するまでの日数に有意差は認めなかった。
【考察】グレリンは胃の排泄能を高めるホルモンである。本研究では、少数例の検討ながら、グレリンの上昇に関して有意差を認め、胃の蠕動運動促進に関しても効果的であった。